受賞作品展示 作文部門
令和4年度(第59回)受賞作品

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全国連合小学校長会会長賞

いっくんのパワー

愛知県 岡崎市立六ッ美南部小学校 1年

佐野 朝音

 ぼくには四さいのおとうとがいます。
 なまえは、いつきです。いつきだから、みんないっくんとよんでいます。
 いっくんは四さいだけど、みためはまだまだあかちゃんみたいです。
 なぜかというと、いっくんはダウンしょうというびょうきだからです。
 どんなびょうきか、ぼくにはよくわからないけど、ママは、
「いっくんは、みんなにないものをもってるスペシャルなこなんだよ」
といっていました。
 いっくんには、みんなをニコニコえがおにするふしぎなパワーがあります。
 いっくんがにこっとすると、みんながえがおになります。いっくんがいたずらをしてもなぜかみんなえがおです。
 ぼくがいたずらをするとおこられちゃうのにな。すこしだけずるいです。でもすごくかわいいです。ママのいうとおりいっくんは、スペシャルです。
 うまれて6かげつくらいのときに、しゅじゅつをしたから、いっくんはこえをだすことができません。でも、わらったり、おこったり、ないたり、よろこんだりするから、ぼくといっしょです。
 あるけるようになったばかりだから、いっくんがころばないように、てをつないであるいてあげます。いっくんのては、やわらかくてプニプニできもちいいです。たまにおいかけっこもします。おいかけると、うれしそうににげています。いっくんがよろこんでくれるから、ぼくもうれしくてたのしいです。
 ぼくが、しゅくだいをしたり、えをかいたりしていると、いっくんもクレヨンをだしておえかきしています。
 ぼくがゲームをしていると、ゲームのコントローラーをもってきて、ぼくのよこにすわってにこにこえがおです。なんでもぼくのまねをしてきます。
 ふたりでいっぱいおもちゃをだして、だしっぱなしにしていると、ママに、
「こらーかたづけなさい」
とおこられます。ぼくがかたづけていても、いっくんはまたおもちゃをだしてくるから、すこしぼくもおこれちゃうときもあります。
 だいじなものをとられたり、なかされたり、けんかしたりもするけど、きづいたらいっくんのパワーですぐにニコニコなかなおりです。
 これからもいっくんパワーがたくさんのまいにちをすごしていきたいです。
 ぼくもいっくんのおてほんになるような、やさしくてかっこいいおにいちゃんでいたいです。
 もしいつか、いっくんがこえをだせるひがきたら、
「おにいちゃん」
ってよんでもらうのがぼくのゆめです。

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