受賞作品展示 作文部門
令和4年度(第59回)受賞作品

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全国連合小学校長会会長賞

いつもがんばっているお兄ちゃん

群馬県 安中市立安中小学校 2年

堀口 かれん

 わたしには、二年上の兄がいます。
 どうしてわたしとちがう学校にかよっているかというと、「しょうがい」があって、しゃべれないからです。
 でも、一生けんめい学校にかよっています。
 兄は、しゃべることができなくても、えがおがかっこよくて、わたしは大すきです。その兄をしゃべれるようにすることが、わたしのゆめです。
 そのえがおが見たくて、わたしは兄といえであそんでいます。兄をおいかけると、よろこんで「もういちど」というふうに手をひっぱってくれます。水あそびやトランポリンでいっしょにあそぶのも大すきです。
 兄はしゃべろうとして、口を大きくあけてこえを出そうとがんばっています。わたしも「あいうえ」の口のうごきを兄とむきあって、教えます。兄もまねして口をうごかします。
 人につたえたいのに、つたわらないとき、兄はくやしそうにないています。そのかなしそうなかおを見ると、わたしもなみだが出てしまいます。
 でも、兄がたのしそうにわらっていると、かぞくみんながえがおになれます。
 わたしは、夏休みに学どうにいっています。わたしは、学どうにいきたくなければ、
「いきたくない。」
といって休めるのに、兄は学どうにいきたくなくても、いえないので、がんばってかよっています。たぶんわたしのことを「やすめるし、なんでも言えていいな。」と思っていると思います。
 兄がいっているところは、エプロンをじぶんでむすんで、しょくじのよういをしたり、あらってかたづけたり、カンづめをかんきりであけたり、いろんなべんきょうをしています。
 兄は、つみきをたおしてあそぶのがすきで、ほかの子が、上手につみきをたてたのも、たおしてしまいます。それで、おこられてしまうことが多いです。でも、そんな兄もいつもいい子です。
 兄とわたしであそんだあと、たまにわたしのあたまをなでてくれます。
 わたしは、「おにいちゃんがしゃべれて、らくになりますように。」と、まい日おいのりしています。
 兄は、しゃべれないけれど、えがおとやさしさで、みんなをしあわせにできます。だから、おかあさんとおとうさん、おばあちゃんとおじいちゃんも兄が大すきなのです。とくにわたしは、兄のことがせかいでいちばんたいせつで、大すきな人です。 
 これからわたしは、かぞくのために、べんきょうをたくさん、がんばりたいです。
 あと、人をたいせつにすると、その人の気もちがわかると本にかいてあったので、たいせつにしたいです。
 兄は、音がくや、手あそびがすきなので、わたしは今、テレビでうたの「しゅわ」をれんしゅうしています。だんだんと兄といっしょにしゅわがつかえたらいいな、と思います。

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