受賞作品展示 作文部門
令和4年度(第59回)受賞作品
全国連合小学校長会会長賞
ぼくのすきなチャーハン
愛知県 岡崎市立三島小学校 3年
松永 煌爽
夏休みに入ってすぐのことです。へやで遊んでいると、ジュージューという音といっしょに、いいにおいがしてきました。ぼくは、たまらずキッチンへ走り、
「何作ってるの?」
と、お母さんに聞きました。
「何も作ってないよ?」
お母さんは、こんな時きまってとぼけます。
「チャーハン作ってるでしょ。」
と、ぼくは、においにすいこまれるように、お母さんのもつフライパンをのぞきこみます。
「やっぱり!!チャーハンだ!!」
「学校、がんばったからね。」
ぼくは、お母さんの作るチャーハンが毎日食べたいくらい大すきです。大すきなウインナーとたまご、にんじんと玉ねぎ、細ねぎが入った、ほくほくのあまじょっぱいパラパラのチャーハンです。ぼくは、あまり野さいはとくいじゃないけど、お母さんのチャーハンは、三ばいも四はいもおかわりしてしまいます。
「一学き、おつかれさま。」
お母さんは、チャーハンをお皿によそって、ぼくにくれました。
「ありがとう。」
お母さんは、ぼくが何かをがんばった時、かなしいことがあった時、チャーハンを作ってくれます。それがうれしくて、いつもとびはねてはしゃいでしまいます。ほかの売っているチャーハンやお店のチャーハンは、味やぐざいがいやで食べられません。だから、チャーハンを作ってもらえた時、すごくうれしくてたまりません。
ぼくのお母さんは、「せんいきんつうしょう」というびょう気です。体に強いいたみが出て、ひどい時は、いたくて動けません。手にもいたみがあって、手をあらう水も、ほうちょうをにぎるのも、とてもいたいそうです。チャーハンを作るには、野さいをあらったり、切ったり、いためたり、たいへんなことをぼくは知っています。前にお手つだいをしたことがあるからです。ぼくは、とちゅうでつかれてしまいました。だから、お母さんが一生けんめい作ってくれたと思うと、ありがとうでむねがいっぱいになります。
ほくほく ふわふわ あまじょっぱい。
ウインナーのうま味とあったかいごはん、あまい野さいが口の中でおどります。「お母さんのチャーハンは、せかい一おいしいなぁ!」
ぼくは、パクパクとスプーンを口にはこびます。
「ありがとう!よかったぁ。」
と、お母さんもえがおになります。
今は、まだ作れないけど、大きくなったら作り方をおぼえて、体がいたいお母さんのかわりに、チャーハンを作ってよろこばせてあげたいです。