受賞作品展示 科学部門
令和6年度(第61回)受賞作品

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文部科学大臣賞(高学年の部)

蚕と天蚕を死なせずに絹糸を取る方法を考える

長野県 岡谷市立長地小学校 5年

八並 伸之介

審査員のコメント

 高学年の部については研究内容のすばらしさゆえに、どの作品を文部科学大臣賞とするか本当に迷いました。結果として、5年生の「蚕と天蚕を死なせずに絹糸を取る方法を考える」という作品が選ばれ、この児童は2年連続の受賞となりました。
 6年前から家蚕や野蚕に興味を持ち、卵から成虫に育てているこの児童は、昨年、野蚕を死なせることなく繭から絹糸を取ることに成功します。そして、今回は蚕を死なせないことはもちろんのこと、さらに光沢のある美しい絹糸を取ることを目標にして、研究をレベルアップさせました。
 行っている実験は非常に丁寧であり、小さな蚕であっても命を大切にする思いが強く見て取れ、高評価を得ました。
crown

受賞者の言葉

 ぼくは生き物が大好きです。手のひらに収まるような小さな生き物が動き回っている姿は、時間をわすれて見ていられます。プラナリアやミジンコ、毛虫にフナムシ、どれもみんなかわいいです。そういった生き物は世界中に沢山いますが、ぼくにとって身近だったのが、でした。ふわふわした毛とつぶらな目は、最高にみりょく的です。でも、この気持ちを共感してもらった事は、これまであまり、ありませんでした。こんなにかわいいのにどうしてだろうと考えると、多分、深く知らない人が多いからだろうと思います。
 ぼくは絹糸昆虫の研究で、を死なせずに美しい絹糸を取る方法を考えました。もし、ぼくの研究に興味を持って、この方法を試してもらえたら、きっと、こんなに美しい糸をこんなにかわいいが作ったんだと、おどろいてくれるはずです。そうしたら、が苦手ではなくなる人が少しふえるかもしれません。それが、の地位向上になったらいいと思います。
 だからみなさん、ぜひぼくの「蚕と天蚕を死なせずに絹糸を取る方法」を試してみてください。そして、どうか深く知ってください!!