受賞作品展⽰ 作⽂部⾨
令和6年度(第61回)受賞作品
全国都道府県教育長協議会会長賞
だいはっけん
愛知県 岡崎市立六ツ美南部小学校 1年
梅村 千乃
「あかちゃんがうまれるよ。」
おかあさんがいいました。ぼくは、とてもうれしかったことをおぼえています。
ぼくには、ふたつとししたのおとうとがいますが、ぼくもちいさかったのであかちゃんのころのことはまったくおぼえていません。なので、ぼくのいえにあかちゃんがくるのがとてもたのしみでした。
ぼくはまいにち、おかあさんに、
「あかちゃんいまどのくらいのおおきさ。」
とききました。おかあさんは、
「まだまめつぶくらいだよ。」
と、まいにちいいました。あかちゃんは、ゆっくりゆっくりたくさんのじかんをかけておおきくなるんだとおしえてもらいました。ぼくは、すぐにうまれてくるとおもっていたので、だいはっけんでした。
あるひ、おかあさんがあかちゃんのけんしんにいくというのでついていきました。けんしんは、あかちゃんがおおきくなっているか、えこーというきかいでみるそうです。おいしゃさんがえこーをみせてくれて、
「これがきみのおとうとかいもうとだよ。」
といいました。
「どれがたまご。」
とぼくは、ききました。
「あかちゃんはたまごではなくてあかちゃんのすがたでうまれてくるんだよ。」
と、おいしゃさんがおしえてくれました。だいはっけんです。
だんだんおかあさんのおなかがおおきくなって、ぼくがおなかをさわるとぐにょおんと、よくうごきます。すこしこわいけれどはじめてみました。だいはっけんです。
おかあさんは、
「あかちゃんは、たくさんなくけれどだいじょうぶ。」
とぼくにききます。きっと、
「えーん、えーん。」
とかわいくなくだろうから、だいじょうぶだとおもっていました。
そして、おかあさんとあかちゃんがいえにかえってきました。あかちゃんは、
「ぎゃーぎゃー、あーあー。」
と、おおきなこえでなきます。だいはっけんです。うるさいとおもいました。でも、いっしょうけんめいないていてかわいいとおもいました。
ねていても、みるくをのんでいても、なにをしていてもあかちゃんは、かわいいなと、ぼくはかなしいわけではないのに、なみだがでそうでした。こんなきもち、だいはっけんです。
あかちゃんがいるとまいにちだいはっけんがあります。ぼくは、これからもたくさんだいはっけんをして、あかちゃんがおおきくなったらいろいろおしえてあげて、だいはっけんと、おなじきもちになれたらうれしいです。