受賞作品展⽰ 作⽂部⾨
令和6年度(第61回)受賞作品
全国連合小学校長会会長賞
あいさつの力
広島県 東広島市立高屋西小学校 2年
神鳥 広樹
ぼくは、コミュニケーションをとるのがにが手です。だから、たくさんの人がいるところやバスやでん車で人のとなりにすわるのがあまりすきではありません。知らない人に声をかけられると、きんちょうするし、何を話していいのかわからなくなります。そんなぼくが、さい近、気がついたことがあります。それは、あいさつって気もちがいいということです。
ぼくは、週まつにお父さんと一しょに近じょをランニングしています。走っている時や休けいしている時に人とすれちがうことがあります。そんな時、お父さんは、自分から
「こんにちは。」
とあいさつをします。ぼくは、お父さんのとなりでだまっていることが多かったので、お父さんによく、
「あいさつをしなさい。」
と言われました。あいさつをしないと親がとてもうるさいので、ぼくはしぶしぶあいさつをするようになりました。さいしょは、めんどくさいなと思ってあいさつをしていたけれど、いつの間にかあいさつをすることが楽しくなってきて、気づいたら自ぜんとあいさつができるようになっていました。
ある日、ぼくが一人で走っていた時、耳にイヤホンをつけた人とすれちがいました。ぼくは、
「こんにちは。」
と大きな声であいさつをし、えしゃくをしました。あい手の人は、イヤホンをつけているから聞こえていないだろうなと思ったけれど、
「こんにちは。」
とあいさつをかえしてくれました。あい手の人は、ぼくがあいさつをした時、きょとんとしていたけれど、えしゃくをしたら、はっとしたようすであいさつをかえしてくれました。ぼくは、その時、えしゃくにもいみがあるんだなと思いました。そして、しょぞくしている手話サークルのことを思い出しました。耳の聞こえにくい人は、大きな声だけでは分かりづらいからジェスチャーも大じなんだなとあらためてかんじました。とてもおもしろいけいけんでした。この時から、あいさつはえしゃくも一しょにするようになりました。
あいさつをして、へんじがかえってくる人もいるけれど、かえってこない人もいます。ぼくだって、自分からあいさつをするようにしているけれど、ボーッとしていたり、何かにむ中になっていたりすると、あいさつをわすれてしまうこともあります。だから、ぼくは、あい手にへんじはあまりきたいしないようにしています。でも、あいさつをしたあい手からへんじがかえってくるとうれしいです。
じっさいに、ぼくが走っている時に、すれちがった人にあいさつをしたら、
「がんばってね。」
と声をかけてもらうことがよくあります。ぼくは、うれしい気もちとてれくさい気もちで顔がニヤッとなります。そして、やる気が出ます。あいさつっていいなとかんじるしゅん間です。走るのがイヤだなと気分がのらない時もあるけれど、そんな時は、すすんであいさつをして元気をもらっています。
元気よくあいさつをすると、いろいろな人から、
「おっ、いいねぇ。ぼく何年生?。」
「元気だね。これからお出かけ?行ってらっしゃい。」
と話しかけてもらえることがふえて、楽しい気もちになるし、親にもほめられてうれしいので、これからも気もちのいいあいさつをつづけてコミュニケーションの一歩にしていきたいです。